2025.06.06 2025.06.06

災害に備える！BCP対策として準備しておくべきオフィスの備品リスト

ハマタロウ博士1号

地震や台風、集中豪雨など、自然災害はいつどこで起きるかわかりません。企業として、こうした緊急事態にどう対応し、事業をどう守るか。その答えのひとつが「BCP（事業継続計画）」の策定と実行です。

BCPとは？防災計画書とはどう違う？
BCP策定のポイント：計画倒れにしないために
オフィスに備えておきたい防災用品一覧
備品をそろえたら「共有」と「訓練」も忘れずに
まとめ：BCPは命と事業を守る両輪の取り組み

BCPとは？防災計画書とはどう違う？

BCP（Business Continuity Plan：事業継続計画）とは、大規模災害や感染症の流行、テロ、システム障害などによって企業活動が中断されるような緊急事態が発生した際にも、重要な業務を中断させず、または速やかに復旧させるための計画のことです。

一方、防災計画書は「従業員の命や安全を守る」ための初動対応や避難誘導、連絡体制、消火活動など、主に災害発生直後の対応に特化した計画です。

防災計画書とBCPの役割の違い

防災計画書：災害直後の命と安全を守るためのマニュアル

BCP：災害後も企業が事業を継続・復旧するための戦略的な計画

BCPを策定・実行しておくことで、下記のようなメリットがあります。

社員の命や安全を守る
顧客との信頼関係を維持する
取引先や業界内での評価を下げずに済む
事業の損失や中断を最小限に抑える

BCPの具体策として重要なのが「備品の準備」です。災害時、従業員が安全に、少しでも安心して過ごせる環境を整えることが、企業の責任でもあるのです。

項目	防災計画書	BCP（事業継続計画）
目的	物理的な被害の軽減	企業の継続と復旧
初動対応	安否確認や避難誘導など	重要業務をどう継続・再開するか
想定範囲	地震や火災など自然災害が中心	災害・感染症・情報漏洩など多岐に渡る
対象部門	総務・防災担当が中心	全社横断的（経営・営業・IT等）

防災計画書とBCPの違い

BCP策定のポイント：計画倒れにしないために

BCPは作成しただけで安心してはいけません。実効性を持たせるためには、以下のポイントが不可欠です。

被害想定と優先業務の整理
→ 地震・洪水・感染症など、想定リスクごとに被害シナリオを描き、
「最低限継続すべき業務（例：受発注、顧客対応）」を明確にします。
経営層の関与が不可欠
→ 経営判断とリーダーシップが求められます。
代替手段と復旧フローの整備
→ 例えば、「オフィスが使えない場合はどこで業務を行うのか」
「電源・通信が止まったときの代替手段は？」などの実務対策を練ります。
物的備蓄と役割分担の明確化
→ 食料・水・通信機器などの物資に加え、
「誰が何をするか（総務、経理、情報システムなど）」を平時に明文化します。
一部署任せにせず、全社的に取り組みましょう。
定期的な訓練と見直し
→ BCPは「作って終わり」ではありません。年に一度の見直し・訓練が欠かせません。

BCPはただの「文書」ではなく、「人と組織を守る行動計画」です。実効性を高めるためには、社員全員の理解と訓練が不可欠です。また、こうした対策の中で「備品の備蓄」は、BCPと防災計画の両方に関わる土台として、非常に重要な要素となります。

オフィスに備えておきたい防災用品一覧

災害が発生した際、従業員が数日間オフィスに留まるケースを想定し、最低3日分（可能なら7日分）の備蓄が必要です。以下では、BCP対策として備えておきたい主要な防災用品をカテゴリ別にご紹介します。

食料・飲料

保存食（アルファ米、缶詰、クラッカーなど）
→ 5年〜7年の長期保存が可能なものを選ぶと管理がしやすくなります。
飲料水（1人1日あたり3Lを目安）
→ 飲料用と衛生用の両方を考慮して多めに備蓄しましょう。

衛生用品

簡易トイレ（凝固剤付き）
→ 災害時に水洗トイレが使えない場合の必需品です。
トイレットペーパー、ティッシュペーパー
→ トイレ以外にも多用途に活躍します。
ウェットティッシュ、アルコールスプレー
→ 手洗いができない環境下での清潔保持に。
マスク・ビニール手袋
→ 感染症対策やほこり・粉じんから身を守るために有効です。

防災グッズ

懐中電灯（LED・手回し式）
→ 電池不要の手回し式が非常時には便利。
携帯ラジオ（手回し・乾電池式）
→ 正確な情報収集が可能。スマホ頼りにせず専用の機器を。
モバイルバッテリー（大容量）
→ スマホや無線機の充電切れ対策に必須。
ホイッスル
→ がれきの下など、声が届きにくい状況での救助要請用。
軍手・ヘルメット
→ 避難時や応急作業時に身を守ります。
毛布・アルミブランケット
→ 保温用。アルミタイプは省スペースで便利です。
レインコート・ポンチョ
→ 雨天時の避難や仮設生活での防寒・防水対策に。

医療用品

救急セット（絆創膏、包帯、消毒液など）
→ ケガや出血の応急処置用。
常備薬・汎用薬（解熱鎮痛薬、胃腸薬、アレルギー薬など）
→ 社員ごとの薬のニーズに対応できると理想的です。

あると便利なアイテム

簡易ベッド・寝袋・エアマット
→ フロアでの仮眠を少しでも快適にするために。
間仕切りパーテーション・カーテン
→ プライバシーの確保や、精神的な安心感にもつながります。
ビニール袋・新聞紙・ラップ
→ 食器代わり、保温、簡易トイレの補助など、使い道は多彩。

備品をそろえたら「共有」と「訓練」も忘れずに

防災備品をそろえて満足してはいけません。以下の点も必ず押さえておきましょう。

備蓄品の設置場所を明確にし、社員全員に共有する
賞味期限や使用期限の定期チェック（毎年1回以上）
防災訓練を実施し、備品の使い方や避難経路を確認する

まとめ：BCPは命と事業を守る両輪の取り組み

BCPは単なるリスク対策ではなく、企業が「人命を守り、事業を止めない」ための戦略的アクションです。防災計画書で災害直後の安全を確保し、BCPで早期復旧の道筋を描く。これらを両立させることで、初めて「災害に強い会社」と言えるでしょう。

そして、オフィスそのものの立地や設備を見直すことも、BCPの重要な一歩です。

地震に強い新耐震基準の物件か？
非常用電源や複数回線のバックアップは整っているか？
ハザードマップ上、安全なエリアにあるか？

こうした条件を踏まえて、BCP視点でのオフィス選びを検討する企業が増えています。

そこでおすすめなのが、「貸事務所ドットコム」です。

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